内田樹「街場の文体論」

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「街場の文体論」は、内田樹の神戸女学院大学での講義をもとに構成されている。

なぜ村上春樹や谷崎潤一郎は海外で翻訳されるのかというと、2人の著作が「外からの目線」で書かれているから、という解説の際に出てきたのが上の言葉。東京生まれの谷崎が芦屋のブルジョア四姉妹を描いた「細雪」にも、芦屋育ちの村上春樹が書く都会の青年にも、作家のアウトサイダーとしての視線が反映されているから、日本の歴史や文化に馴染みのない海外の読者にも分かりやすく、共感されやすいのだとか。

なるほどと思う。対象のなかにどっぷり浸かっていると、その本質が見えづらいというのはすごく納得。私も留学していた時に、日本について改めて気づくことがたくさんあった。いろんな国を旅した時も。離れてみて分かることがある。

自分が慣れ親しんだ場所で王様になるよりも、そこから飛び出して放浪者になった方が、偏りのない人間になれると思う。

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