太宰治「斜陽」

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乙女の匂い、か……。私は自分のことを、いつまで乙女と思っていただろう。そもそも、そう思ったことがあっただろうか。ない、気がする。

乙女と聞くと、竹久夢二の描く清らかで憂いのある、小悪魔的なあの独特の表情が頭に浮かぶ。もしくは、スタンリー・キューブリック監督の「ロリータ」(1962)。ああいう雰囲気をまとった少女は、本当に稀だ。

30歳過ぎたら乙女の匂いはどこにもない、なんていかにも日本の男のセリフらしいけれど、太宰治によればフランス人もそう言っているのか。フランスなんて、乙女の匂いが消えた30過ぎからが女の本番だろう。そういう女をフランス男も好むのではないか。

ちなみに上の写真の背景は、ロマン・ポランスキー監督のフランス映画「毛皮のヴィーナス」(2013)のイラスト。ポランスキーもロリコンだが、この映画は81歳のポランスキーの妻、48歳のエマニュエル・セニエが舞台の演出家を手玉に取る、野心旺盛な無名女優を演じている。映画は正直ちょっと退屈だったが、セニエが円熟味あふれる全裸を豪快にさらけ出していて素敵だった。

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